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イベントJAPANと同時開催の「イベント学会」で、「イベントイノベーション」の体験を!
2009年04月03日 17:46 更新

イベントJAPAN2009(展示ホール)と共にパシフィコ横浜・小ホールにて2日間、同時開催されるのがイベント学会(会長・堺屋太一)の研究会です。

当日は堺屋太一会長による基調講演「~イベントイノベーション~」をはじめ、「イベントが都市を創造する」と題して日比野克彦氏(横浜開港150周年アートプロデューサー)等によるシンポジウムなども開催されます。
一般の方も参加できますので、イベントの最先端で今、「何を考え」「何をめざし」「何が行われようとしているのか」など、イベントのイノベーションの世界を体験できることでしょう。(一般参加者は2日間の参加費10,000円/申し込み先はイベント学会事務局・詳細についてはこちらから)


イベント学会は、イベントを研究対象とする学問として、世界で初めてEventology(イベントロジー=イベント学)と名づけられて誕生しました。1998年の日本でのことです。イベントに関わりの深い、経済、マーケティング、広告、デザイン、都市工学、スポーツ、音楽などの研究者や実務者百余名が集まり、創設されました。

ところで博覧会や大きな展示会などでは報告書が出されて、後からでもそれらの個々のイベント像を把握できますが、それでは次のようなイベントに関するもっとも素朴で単純な疑問、たとえば「日本全体で、イベントは年間どの程度の数になるの?」というような質問があったらどうでしょう。
「無理だ、そんなの!」「答えられない!」「数えられないよ!」……等々の声が聞こえてきます。でも、最近ではイベントを実証的にとらえる見方が進んでおり、具体的な数字がデータとして分かるようになりました。

37,321件。この数値は、2006年に日本全国で開催されたイベントのトータルの推計値です。(社)日本イベント産業振興協会が毎年、こうしたイベントにまつわる統計データを調査し刊行しています(国内市場規模推計報告書による)。

無論、調査には何らかの基準を設けています。たとえば展示会やスポーツイベントなどの7つのカテゴリーで分類し、さらにその分類を細分化して、伝統的な祭りや行事、展示会、講演会、スポーツ、美術、芸術……など17のタイプに分けています。当然、規模による線引きもあります。それから興業と称されるものは原則含めていません。ですからプロ野球やJリーグ等のプロスポーツ、ミュージシャンのコンサートなどはカウントしていません。

ちなみに2006年のイベントの市場規模も算出されています。2兆7,338億円です。そのうち事業費が1兆、7,928億円で、来場者の消費額が7,338億円です。

この消費額とも関わってくるのですが、最近旅行会社がイベントに力を入れている背景を考えることができます。どういうことかと言いますと、イベントに出かける人の一人あたりの消費金額にその答えが出ています。
イベントに出かける前の準備、移動のための交通費、宿泊や会場での消費金額を大別すると、これが大体3:3:3の割合になります。これをイベントのカテゴリー別にみると、見本市・展示会、会議イベントは交通費と宿泊費が非常に多い。そこでイベント業務管理者やイベント検定の受検者に旅行関係者が増えている。つまり旅行会社がイベントに力をいれているということです。

長くなりますので、もう一点だけ触れて終わりにします。これも興味あるデータです。

人々が「イベントをどう見ているか」ですが、05年と07年のデータによれば、調査20項目中一番高かったのが「地域振興を促進していくなかで重要な要素」でした。
次に「仲間うちでも刺激剤としての効果がある」、3番目に「世代によってイメージするものが違う」、それから「規模が大きくなれば経済効果が期待できる」と続き、「イベントは現代社会を活性化する」などの肯定的な項目が出てきます。
つまりイベントが地域にとって潜在的に大きな位置を占めている様子が分析的に読みとれるのです。

如何でしょう。こうした分析がイベントでも可能になっています。イベント学会は、Eventology(イベントロジー=「イベント学」)をして日本初の新しい知の体系を目指すために設立されましたが、ことさら「イベント学」を難しくとらえることはないでしょう。
イベントに携わり、イベントをリードしていく方々にとっての有益な「イベントイノベーション」の体験の場に参加して交わり、その体験を地域へ、企業へと還元しようではありませんか。「イベント学」をとおして多様・多彩なイベントの物の見方やひろがりに触れる、そうした唯一の機会となります――。


※参考:『イベント学のすすめ。』イベント学会編/ぎょうせい


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