企業メセナ協議会による会員企業向け調査結果
企業メセナ協議会による今年の調査結果が2006年11月に発表され、2005年度の活動について会員の上場企業623社が回答をよせている(会員企業数は4、283社。有効回答率は14・5%。実施は2006年4月)。
調査回答によると、255社(57・6%)が施設やスペースを持っている。内訳は、「美術館・ギャラリー(98社)」、「多目的ホール(54社)」、「音楽ホール(40社)」となっており、他に「社屋の一部を活用、提供(ロビー・店舗など・122社)」もある。
〈活動実績〉
■メセナ活動の実施については過去最多の443社(71.1%)が実施していると回答、活動総数は2、842件で、1社あたりの平均活動件数は6・4件。
■活動費総額は合計331億4、260万円で、1社あたりの活動費総額は平均で8、542万。中央値は810万、1000万以下の企業が52・3%となっている。ちなみに前年度は活動費総合計額が232億5、698万円で、1社あたりの活動費総額は平均で6、252万円、中央値が800万円となっている
(注 総額の合計は前年度比で約100億円増加しているが、企業各社の増加傾向はみられず、回答企業のうち2社からあわせて100億円になるという突出した数値が回答されている。)
■資金以外のマンパワーや製品などの経営資源の提供による支援は4割
・他団体への資金支援を行った企業――78・1%
・自主企画・運営を行った企業――58・9%
・資金以外の経営資源(マンパワー、場所、製品、サービスなど)の提供――40・9%
また、企業の54・6%がパートナーシップによるメセナ活動を実施している。
〈取り組み体制〉
■文化・社会貢献の専任部署を置く企業が四分の一に達しており、予算化を決めていた企業は77・4%に。
■「メセナ活動をCSRの一環に含める」という企業は61・8%で前回より10ポイント増え、「今後含める」を加えると86・2%になり、こちらも10ポイント増えている。
■メセナ活動の評価については、76・1%が「社会に対する効果・影響があった」としており、「目標に対するプログラムが有効」と50・1%が答えている。
(企業メセナ協議会の活動実態調査より)
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